情報サイトMIRAI

肩腱板断裂

肩腱板断裂とは

肩腱板断裂
「肩が痛い」と言う場合に多いのが、五十肩と肩腱板断裂です。

肩腱板断裂は上腕の骨の頭の部分に付着している肩の腱板が切れてしまう、整形外科領域の疾患です。利き腕で起きることが多い傾向があります。

完全に切れた場合を完全断裂と言い、傷がつくと言った感じで一部分だけが切れている場合を不完全断裂と言います。

五十肩と似ていますが、大きな違いは腱板が切れていたり傷がついている場合はそのまま放置していても治らないということです。

また、五十肩よりも高齢者に多いという傾向があります。

原因は様々ですが、高齢者は加齢現象で腱板の弾力がなくなっていくために切れやすくなると考えられています。70歳以上の人の30%くらいは、腱板の断裂を起こしていると言われているのです。



その他、肩をよく使う人にも多い傾向があります。テニスや野球で肩を酷使していた人や重い荷物を持ち上げる作業などを行っている人に多いです。肩の骨折や脱臼の経験がある人も腱板が切れやすいことが分かっています。

肩腱板断裂の症状

腱板が切れてしまったり傷が付いたりすると、肩が痛くなります。「五十肩かな」と思っていたけど治らないから整形外科を受診したら、肩腱板断裂だったというケースも時々あります。

腱板が切れることによって痛みを発するので、「肩に突然激痛が起きた」と言ったケースが多いです。そのほか、腕を動かすと肩が痛くて腕が上がらない、夜も眠れないほど肩が痛いと言った症状が現れます。

これらの症状は五十肩と似ていますが、五十肩では腕を上げる途中で傷むことはまずありません。「これ以上は痛くて上がりません」という感じで、それ以上は痛みが出ます。

ところが腱板断裂の場合は、腕を上げようとするとその途中から痛むのです。そして、完全断裂の場合は痛い方の腕を痛くない方の手で支えると、比較的痛みを感じることなくあげることができるという特徴があります。また、上げる際にシャリシャリと音がすることもあります。

不完全断裂の場合は、五十肩との鑑別が難しいです。肩が痛い時は、素人判断をしないで早めに整形外科で診てもらうことをお勧めします。

スポンサードリンク



肩腱板断裂のリハビリ

肩腱板断裂でリハビリ(運動療法)を行うのは、腱板周辺の筋肉をほぐして傷んでいない部分を鍛えることが目的です。

リハビリはストレッチを行うことで、腱板周辺の筋肉をほぐします。周辺の筋肉をほぐすことで関節の隙間を確保して、断裂が広がるのを予防したり腕を上げる時に腱板が肩峰という部分に当たるのを防ぐのです。

また傷んでいない他の腱板を鍛えることで、傷んでいる部分への負担を軽減します。

一例を紹介すると、背筋を伸ばして真っすぐに立ち、両腕を体の後ろに回します。痛くない方の手で痛い方の手首を掴みます。掴んだ手首を真下に引っ張り、痛い方の腕をゆっくりと伸ばします。これを5秒間キープして5回を1セットとして1日3~5セット行います。

その他、ゴムバンドを使って両腕を90度に曲げて体の前で持ち、脇を閉めて痛い方の腕でゴムバンドを外側にゆっくりと引っ張って5秒間キープします。これも5回1セットで1日3~5セットです。

運動療法をするときは、やってもOKかどうか事前に主治医に確認しましょう。

肩腱板断裂の手術費用・入院期間

肩腱板断裂の手術は、断裂した腱板を上腕の骨につなげて修復する腱板修復術が行われます。この腱板修復術には2つのやり方があります。

1つは直視下手術と言って、肩を切開して断裂した部分を直接見て、腱板を上腕の骨頭につなぎ合わせる方法です。手術時間が短いことや腱板をしっかりと固定できることがメリットでしょう。

もう一つの方法は関節鏡下手術と言って、肩に5ミリ~10ミリ(1センチ)程度の穴を数か所かけて行う方法です。その穴から関節鏡や手術器具を入れて、モニターで見ながら断裂した部分をつなぎ合わせます。

手術による傷が少ないことや感染のリスクが少ないこと、身体への負担が少ない事がメリットです。近年はこちらの方法が増えています。

どちらの方法でも手術の翌日から歩行が可能です。早ければ術後3~4日で退院できるので、入院期間は6日程です。

手術費用は関節鏡下での肩腱板断修復術の場合は、6日間の入院で3割負担でおよそ25万円程度です。こじれていて複雑な手術になった場合は、6日間の入院で約35万円になってしまいます。こじらせる前に早めに治療しましょう。生命保険に入っている人は、手術給付金が出るでしょう。